よく見るものがインストールされる
「よく見るものがインストールされる」というお話は、これまでの手帳講座などでもよくお話をしてきました。
人は何にせよ同調し、影響を受け、変化し続ける生き物。故に、大人になった今においても「何を見て過ごすのか?何をインストールするのか?」は非常に重要であり、自分の世界を今すぐに丸ごと再デザインすることは難しくても、「よく見る手帳の中くらい、(よく見るからこそ)自分の意志で望むものや心地よさを選ぶ必要がある」とお伝えしていたのです。
ボボ人形実験
そして、それは「他者の行動を見て真似る(モデル化する)」ことも同様です。モデリング理論は世界各地で研究され、実証するための実験も行われていますが、その中でも有名なのが1961年-1963年に行われた「ボボ人形実験」ではないかと思います。
ホボ人形というのが実際にどのような人形だったのかはさておき(ここは習いませんでした)、
・Aグループの子どもたちには、ボボ人形に対して大人たちが攻撃的な行動をとっている映像を見せる
・Bグループの子どもたちには、ボボ人形に対して大人たちが攻撃的な様子を一切見せない映像を見せる
・Cグループの子どもたちには、何も映像を見せない
をし、子どもたちをボボ人形を含めたおもちゃがたくさんある部屋に入れ、観察した結果、
Aグループの子どもたちは、BグループやCグループに比べてボボ人形に対して攻撃的な言動が遥かに多い
ことが見受けられたとのこと。
この実験により、人は「自分の経験からしか学習できない」とのではなく、「他者の言動を見るだけでも学習する」ことが証明されました。
Hello,マザー・テレサ
子どものロールモデルは身近な人になりやすいため、自分が大人としてどのようなモデリング対象になり、影響を与えていくかも考える必要がありますが、しかし、これは子供に限ったことではありません。
大人である我々は「何を見て、何をインストールし、何に同調するか?」は自分で決めるもの。
かつて、マザー・テレサが「私は反戦運動には参加しません。ですが、平和運動には喜んで参加します。」と言いましたが、集まる人のエネルギーや言動がどこに向かうか?を考えると、非常に納得できます。